かぶ

Goodbye To You, My Love : Georgena - 06

「私、両親のどちらにも似ていないでしょう? 父にも、母にも。不思議に思った事はなかった?」
「それは……確かに、まったくなかったと言えば嘘になるね」
 ジョージーナがようやく本当の事を語ろうとしていると気づき、クライブの気配が僅かに安堵したものに変わる。けれど漲る緊張に変化はない。きっとクライブ自身、これから語られる内容が予想外なものになるだろうと予想しているのだろう。
 そしてその予想は、哀しい事に正解なのだ。
「私も、周囲もね、みんな不思議に思ったものよ。どうして私はこんなにも両親に似てないんだろうって。でも父が、私は父方の先祖の血を隔世遺伝したんだと言っていたから、それを信じていたの」
「――でも、違った?」
 自分の言葉を継ぐ形で問う彼に、ジョージーナはゆっくりと首肯した。
「私、ね。実は父の本当の娘じゃないの」
 さすがにこんな告白は予想していなかったのだろう。はっきりと驚愕の声を上げたクライブへと、ジョージーナはようやく向き直る。どう言葉をかければいいのだろうかと戸惑う彼の視線を受け止め、彼女は疲れたように微笑んだ。
「両親が結婚する直前までね、短い期間らしいけれど、母はある男性と付き合っていたの。そう、私はその人の子供なの。そうして私は、全面的にその人に、実の父に似てしまった。――本当、人って先入観に捕らわれる生き物なのね。間違われたのだって一回や二回じゃすまないってのに、一度も疑わなかったなんて。ううん、間違われたんじゃない。正しく言い当てられていたんだわ」
 自分の中で消化したつもりでいた。けれどやはりわだかまりはあったのだろう。当事者ではないクライブに話す事で、心のダムがとうとう決壊してしまったようで、感情が、言葉が、怒涛のように溢れ出して止まらない。
 こんなのはフェアじゃないと自分でわかっていても、今のジーナには自分で自分を止める事ができなかった。
「ねえ、思った事はなかった? どうしてこんなに似ているんだろうって。血縁はないはずなのに、どうして私が娘と間違えられるんだろうって。まったく、皮肉よね。実子の誰よりも私生児にあたる私が一番あの人にそっくりだなんて。本当に……本当に、あんなに何度も言われていたのに。『ああ、彼女が君の長女なんだね? さすがによく似ている』って。信じられない。どうして誰も気づかなかったの? その間違いが、実は間違いじゃなく正鵠を射ているんだって。ねえ、クライブ、どうしてなのかしら?」
「ジーナ、もういい!」
 ヒステリックに言葉を繰り続けるジョージーナの肩を青年は強く掴む。一気に近くなった茶色の瞳には、混乱がはっきりと浮かんでいる。彼女の言葉の裏に隠された事実を正しく認識しながらも、できる事なら否定したいとその瞳が告げている。
「つまり、そういう事なのか? だから君は、仕事を止めてボストンから離れようとしていたのか? 僕さえも捨てて?」
 受け入れがたい真実を受け入れるための言葉は、しかしジョージーナが口にしたと同じく、あいまいなものだった。きっと彼の中でも恐ろしい程の葛藤が起きているのだろう。申し訳なさと哀れみを同時に感じながらじっと視線を返すジョージーナに、今度こそクライブははっきりと問いかけた。
「ジョージーナ、答えてくれ。本当に――本当に君は、ゲオの、フォルトナー上院議員の娘、なのか……?」
 逡巡したのは本当に短い時間だけだった。きりきりと絞られる胸の痛みに耐え切れず目を閉じて、ジョージーナははっきりと一つ、頷いた。
 ジョージーナらしい、浮ついたところのない落ち着いたあたたかな木目と手縫いのキルトで飾られた部屋は、ぴんと張り詰めた緊張と沈黙に支配されていた。
 クライブが投げかけた、全てを明らかにするための問いに彼女が一つの首肯で答えて以来、二人とも言葉を忘れてしまったかのように声一つ発していなかった。父の心境を慮って無理やり呑み込み、抑え込んでいた感情を一気に吐露した事でジョージーナは放心したようになっていたし、クライブもクライブで目の前に晒しだされた事実を受け入れる事で精一杯のようだった。
 長い長い沈黙の末、先に口を開いたのはクライブだった。
「君が知っている範囲で構わない。一体過去に何があったのか、教えてもらえるかな」
 のろのろと頷いて、父から聞かされた二人の――否、三人の若い男女の間に起きた出来事を、ジョージーナはゆっくりと語り始めた。
 ダニエルから与えられていた愛情を信じきれなかったアネット。初めて訪れた都会で出会ったのは、当時はジョージと名乗っていたゲオルグ。彼の優しさと魅力に抗えず恋に落ちたアネットと彼女を受け入れたゲオルグは恋人同士となったが、程なくして妊娠してしまった事に気づいたアネットは動転して逃げ帰るようにして帰郷した。そこで彼女を待っていたのはダニエルだった。自分自身の身に起きた全てを懺悔したアネットをダニエルは赦し、彼女の裏切りの事実とその証である生まれてくる子供を一手に引き受けたのだ。
 端的に聞かされた事実だけを述べたため、全てを語り終えるまでに大した時間はかからなかった。それでもやたら長く感じられたのは、きっと内容が内容だったからだろう。ジョージーナが話しはじめてから程なく彼女のベッドに腰を下ろしていたダニエルは、ようやく苦しげに息を吐き出した。
「事情はわかった。だけど……わからないな。ゲオルグはいつも、誰か新しく人を雇用する際にはかなり詳細に身元調査をしているはずなんだ。僕自身が手配した事だってあるし――いや、君の時は他の仕事をしていたから関わってないし、調査結果も読んではないよ」
「わかってる。信じてるし」
 慌てて付け足したクライブにジョージーナが思わず笑みを零す。その反応に安心したように彼自身も表情を緩ませるが、すぐにまた真剣な表情へと戻る。
「とにかく、その、出身や学歴、職歴は当然、家族構成や政治思想、近親者の犯罪暦、依存症の有無、過去の恋愛遍歴など、調べてわかる事は何から何まで調べられ、全てがくまなく伝えられるのが常なんだ。だから不思議なんだ。どうして誰も、君のお母さんとゲオの事に気づかなかったんだろう?」
「――父が言うには、母がボストンに出発する前夜、二人は家を抜け出して会っていたそうなの。その時は、最後までは進まなかったらしいのだけど周囲はそうは考えなかったようで、説明の手間が大いに省けたなんて言ってたわ」
「ああ、なるほど」
 言いにくそうに返したジョージーナにダニエルも気まずく頷きを返す。
「見た目については父の祖母、つまり私の曾お婆ちゃんにあたる人がハンガリーの人だったらしくて、その血のせいにされたわ。写真もそんなに残ってない世代だから実際の顔を確かめるのは難しいし、結構先祖返りってあるじゃない? だから周囲もその説明で納得してしまって」
 なるほど、と返しつつも、ダニエルはまだ納得がいかないという顔をしている。一体何がそんなに気にかかるのだろうかと問いかければ、彼はほんの少し迷いを見せた上で内心に蟠る疑問を口にした。
「君のご両親側の事情はわかった。でも、彼は……ゲオは、気づかなかったんだろうか。君のお母さんの名前を目にしておいて過去の恋人だと気づかないなんてあるんだろうか。年齢を逆算すれば簡単にわかると思うんだが……」
「これも父が教えてくれた事なんだけど、あちらでは母はアニーと名乗っていたらしいわ。こっちではいつもネッティだったから、気分転換したかったんですって。それに母の名前って、アネットも旧姓のジョーンズもどこにでもある名前じゃない。グーグルしてごらんなさい。無数に出てくるんだから。――だからきっと、同姓同名の別人だろうって思ったんじゃないかしら」
「なるほど」
 頷きながらもやはり釈然としない様子のダニエルに、ジョージーナはそっと肩を竦める。部屋の真ん中においてある揺り椅子をクライブの前まで持ってきてそれに腰を下ろし、ずっと何かを考えている彼の横顔をじっと見詰める。
 出生にまつわる真実を知って以来、一度ならず彼と同じ事を彼女も疑問に思いはしたのだ。だけど父に相談してそれなりの答えを与えられた後は、繰り返しその整合性について考えようとしなかった。―考えたく、なかった。
 けれどクライブはそういうわけには行かないのだろう。きっと今彼の中では、ジョージーナの存在がゲオルグに、彼の経歴や家族関係に与えるダメージだとか、彼自身が彼女といる事でのメリットやデメリットなどが渦巻いているのではないか。
 そう考えて、ふとジョージーナは頭の片隅に引っかかっていた違和感を思い出し、僅かに身じろいだ。
「ジーナ? どうかしたかい?」
 元々ジョージーナの感情の変化には鋭く反応するクライブだ。深く考え事をしている今でもそれは変わらず、慎重に彼女の心の動きを探る目になってこちらを見つめてくる。
「いいえ、その、大した事じゃないの。ただ……」
「ただ?」
「……本当に、ちょっと浮かんだだけなのよ? もしかしたら間違えてるかもしれないし……」
「うん」
 その思いつきはあまりにも突拍子がないように思えて、ジョージーナは口にするのをためらう。けれど穏やかに先を促され、彼女は渋々と口を開いた。
「もしかしたら一人だけ、気づいてた人がいるかもしれないって、思ったの」
「え?」
「その、最終面接の前日にね、非公式に個人的な呼び出しを受けたの」
「それは、誰から?」
 はっきりと低められた声から、クライブが彼女の話を真剣に受け止めているのだと知る。うん、彼なら大丈夫だ。ただの思い違いだったとしても、きっと笑ったりはしない。
「……フォルトナー夫人、エレンからよ。大切な用事だって言って、マリオットの部屋に呼ばれたの。そこでね、言われたのよ。もし上院議員の、ゲオの元で働こうと思った動機に二心があるのならそれ相応の対応をさせていただきます、って」
「それは……」
 浮かんだ表情から彼が違う想像をしたのだと読み取り、彼女はふわりと笑みを浮かべる。
「ええ、そうよね。普通ならそう考えるわ。実際、私もそう思ったの。その、一部では当然のように横行してる上司と秘書の秘密の関係ってやつを狙ってると誤解されたんだって。だからすぐにそんな不純な事は考えてもないし、むしろ議員夫人である彼女がご主人であるゲオの周囲に現れる女性をそんな色眼鏡で見るのはどうかと思う、なんて切り返してしまって。ほら、当時の私って若くて純粋で一本気だったから」
 気恥ずかしくなって茶化すジョージーナを見つめるクライブの目は楽しげに細められている。
「今の君も若いし純粋だし十分一本気だよ。少しばかり一本気すぎて、頑固なのが玉に瑕なくらいだ」
「う……」
 遠まわしに今回の勝手な判断を非難されてジョージーナは言葉に詰まる。きょろきょろとあたりに視線を彷徨わせ、他に言うべき言葉が見つけられないと判断してようやく、彼女はごめんなさい、と小さく呟いた。
「と、とにかくね、その時はそう受け止めて意見までしてしまった私を彼女はしばらくじっと見つめてから、あなたの言うとおりねなんて笑って許してくれたの。だけどもし、本当は私が議員の娘なんだって気づいた上での質問だったとしたら……」
「……うん、きっと、君の今の想像が正解だと思うよ。エレンはああ見えてかなり洞察力が深いし鋭い。きっと正しく事実を予想した上で、君がゲオルグの娘だと告げて正当な権利を請求しようとしていたのなら必要な対処をするつもりだったんだろうね。――それが受諾か排除かは、君の態度を見た上で決めようとか考えていたんじゃないかな」
「だったら私、すごく場違いな反応を返してしまったのね。それであの時、エレンは戸惑ったような顔をしてたんだわ」
 しゅんと気落ちするジョージーナにそっと笑いを漏らしつつ、クライブは宥めるように言葉を続けた。
「だけど君は同時に、君が本当に自分の出生について何も知らないと証明したんだ。だから彼女は君を信用する事にしたんだろうね」
 やたらと革新的に告げるクライブに対して不審な表情を浮かべてしまったのが、自分でもわかった。しまった、と思ったけれど時はすでに遅く、青年は小さく吹き出していた。
「もう、クライブってば、そんなに笑わないでよ!」
「ごめんごめん。だって君、本当に自己評価が低いんだよね。――しかたがない、一つ、打ち明け話をしよう。これは本当は言ってはいけない事なんだけどね、以前にゲオが話してくれたんだ。最終面談の後、採用を決めるための話し合いの席でエレンは君を全面的に推していたんだそうだ。彼も初めはどうして彼女はこんなにもニコライ嬢を薦めるのだろうかと不思議に思っていたそうだよ。実際に採用した君の働きを見て、エレンの人選に間違いはないと思った、なんて言ってたけど、きっと本当はそうじゃなかった。彼女は、エレオノールは君がゲオの実子だと知った上で、自分の庇護下に置く事にしたんだろう。いつか、君とゲオの本当の関係が明るみに出るかもしれないという危険性を承知の上で」
 クライブの声に迷いや不確かさを探すけれどどこにもそれらしきものは見つけられない。こんなにも自信たっぷりに言われてしまえば、そうかもしれないと説得されてしまいたくなる。
 だけど、本当なんだろうか。彼女は、エレオノールは本当にジョージーナの真の素性を知った上で受け入れてくれたのだろうか?
 改めて自問して、この問いに仮に是と返した場合、色々な物事の説明が付く事にふと気づいた。
 振り返ってみれば、エレオノールはジョージーナに対して、夫や家族の公的な部分をサポートするための雇われ人に対しているにしては少しばかり過剰な程に世話を焼いてくれていた。
 田舎者丸出しとまでは行かなくてもどことなく野暮ったかったジョージーナに、どういった服やどんなメイクがどういった場にふさわしいのかを学ぶ機会を与えてくれただけでなく、マナーやエチケットについては事細かに、しかし他の人には知られないようにと気遣いつつも教え込んでくれた。勤めはじめた当初は見習い期間という事もあって、必要なものを揃えるだけで精一杯だったジョージーナに、少ない予算でも『本物』に触れる機会を作るコツを伝授してくれたのも彼女だ。
 ジョージーナを洗練された女性へと仕立て上げたのはエレオノールであると言ってしまっても間違いではけっしてないのだ。
 三人きりの家族から離れて暮らすジョージーナを事あるごとに夕食に誘ったり家族の行事に彼女の存在を組み込むなどしてフォルトナー一家と過ごす時間を増やし、お互いを知る機会を常に設けていた。困った事が起きた時には、たとえジョージーナが隠そうとしていても大抵の場合は他の誰よりも先に気づき、さりげなくサポートしてくれた事も一度や二度じゃない。
 それに――そう、これは誰にも言った事はなかったのだけれど、ジョージーナがクライブとの関係を先に進めようと決意したその影にも、エレオノールの存在があった。
 クライブと出会った当初はミッシャの彼への想いに気づいていなかったジョージーナも、程なく少女の恋心を察知した。ミッシャは雇い主であるフォルトナー議員の長女であるし、クライブの将来を考えれば彼が選ぶべき相手はわざわざ考えるまでもない程に明白だ。故に自分の想いを押し殺すべきだろうかと一人悩んでいたジョージーナの背中を、エレオノールは優しく押してくれたのだ。
 表情からもジョージーナが色々な事を思い出しては得心を得ていると察したのだろう、小さく咳払いをして注意を引くと、クライブはどうかな、と切り出した。
「仕事を引くにしても、続けるにしても、一度はボストンに戻る必要があるのはわかるよね? だからひとまず週明けにでも向こうに戻って、置いてきた仕事を片付けよう。その上でゲオとエレンに全ての事情を打ち明けて判断を彼らに委ねてみないか? 彼らが出した結論に基づいて、僕たちは僕たちで進退をどうするか決めればいい。もちろん、すぐに覚悟を決めるのは難しいだろうけれど、ここでぐるぐると悩んでいても不毛なだけだよ。まあ、どう転ぶにしても、僕が選ぶのは君と一緒に生きていくための道だって事は確実だ」
 優しく囁いたクライブは伸ばした指先でジョージーナの髪を優しく梳く。その指の感触にぼろぼろになっていた心がしっとりと癒されるのを感じて、彼女はそっと目を閉じる。髪に触れていた指がゆっくりと頬からあごへと滑り、形を確かめるように首から肩、腕を撫でて、軽く握っていた彼女の手を包み込んだ。マッサージするように指を何度も辿っていた彼の指が不規則な動きをしたかと思ったのと、人肌に暖められた硬いものがするりと一本の指に通されたのはほとんど同時だった。
「愛しているよ、ジーナ。僕はもう、君を選んだんだ。だからどうか君も、僕を選んでほしい」
 まさかという想いと共に瞼を上げる。クライブの手に包まれ、視界から隠された左手の指には、確かにこれまでなかったはずの硬い何かが嵌められている。
「クライブ……」
「先回りして言っておくけれど、僕はノーという言葉は僕は聞かないからね。イエス以外の言葉は受け付けないよ」
 ニヤリと笑ってようやくクライブがジョージーナの手から彼自身の手を外す。そこには以前、二人で街を歩いていた時に彼女が束の間、しかしはっきりと目を奪われたホワイトゴールドの指輪があった。窓から差し込む僅かな光さえもまばゆく反射させるのは緩やかなS字を描くように嵌められた小粒のピンクダイヤモンドだ。
「もう、クライブ、あなたって人は――!」
 こうなってはもう言葉など不要だった。ただ感情の赴くままに恋人へと抱きついて、泣き笑いの顔で強く口付けた。
 突然のジョージーナの行動に一瞬全身を硬直させたクライブだが、すぐに我を取り戻すとようやく腕の中に戻ってきた恋人を二度と離すものかという勢いで強く抱きしめた。
 口付けを解いてそっと額をあわせる。そのままそっと目を開けば、ぎりぎり焦点が定まる近さに穏やかな光を放つ茶色の瞳があった。今すぐにもキスを再開したくなる自分を抑え込み、ジョージーナは一音節の、けれどとても大切で重みのある言葉を口にした。
「イエス」
「ああ、ジーナ……ジーナ、ジーナ!」
 感激に目を潤ませ、頬を一気に上気させた青年は、今や婚約者となった恋人の顔中にキスの雨を降らせるだけ降らし、最後に力の限りで抱きしめた。正直、身体が軋みそうではあった。けれどそれもクライブの歓喜の強さの証なのだと思えば、いっそ愛しく、嬉しく、幸せにすら感じてしまう。
 母の事故の報せを受けてから、一体いくつ間違った結論を導き出し、誤った選択を繰り返したのかわからない。けれど今、ジョージーナはこの数日において初めて正しい選択を、それも一生のうちで最も重要な選択をしたのだと、心から感じていた。